家づくりでは、リビングをより広く快適にというお話で進むことが多いですが、私たちはキッチン・ダイニングまわりが快適かつ機能的であると暮らしやすいのではないかと考えています。
キッチンは対面式でプランすることが多いです。
- お料理やあと片付けをしながら、共に生活している家族を眺めることができる…
- 対面キッチンの向こう側にダイニングテーブルセットがあると、家族が集まって、今日の出来事をお茶をのみながら話している。家事をしながら団欒に参加できる…
- お母さんが夕飯支度をする傍ら、子供はダイニングテーブルで宿題する…
自然と家族が集まる場、そんなイメージです。
ダイニングテーブルのそばには、普段良く使う小物などを収納できるチェストなどの家具があると便利ですね。
こんな感じでキッチン中心に暮らしを捉えてみると、一番快適で機能的な空間であって欲しいなと思います。
対面式の場合、手元と吊戸棚のバランスを考える
キッチンは収納面と動線面、スペース面 について色々と検討する必要があります。
吊戸棚は?
吊戸棚には、季節の変わり目で出し入れするものなど使用頻度の低いものを入れるのが一般的でしょう。
収納力がアップすることに一番のメリットがあります。一方で、対面式にした場合、上部の開放感は少なくなります。
キッチンの向こう側の家族の気配を感じながらお料理を作ることで十分な場合は、収納力を優先させ、開放感を優先させたい場合は、吊戸棚は設置しないほうが良いでしょう。その代わりに、近くにパントリーや納戸など収納力のあるスペースを確保したほうが良いと考えます。
手元を見せる?見せない?
料理をしていると、計量カップや途中下げた食器などがキッチンにあふれますね。ちょっとした混雑具合を隠したい場合は手元の壁を15cm程度上げてハイカウンターにすると良いです。
事例の写真は吊戸棚とハイカウンターの組み合わせで開放スペースが高さ45cm程度と一般的には狭い部類になりますが、料理の真っ最中でもスッキリ感は保てます。
吊戸棚とハイカウンターを組み合わせると、対面側のダイニングやリビング側からは壁面が広く感じるでしょう。新築やリフォームの際に食器棚を元々お持ちで使いまわしたいという方も結構いらっしゃいます。
カラーバランスが取りにくい場合でも、キッチンの向こう側が完全オープンではないので、上手く隠すことができるというメリットもあります。
スペース的に可能であれば、ぜひパントリーを!
この事例は、リフォームの際に収納力が足りないと判断し、パントリーを設置しました。
パントリーは1坪(2畳)分あります。固定式と可動式のミックスの収納棚を、木材利用ポイントを活用して造作しました。使い勝手がとても良いです。例えば、梅干しや梅酒を保管したり、お米やトイレットペーパーなどストックしたいものを入れておくと便利です。
キッチン施工例
キッチンの施工例です。